【雪国A級グルメを訪ねて】米作りの農家が営む農家レストラン

作成: 日時: 2017年7月13日
食べたい

“雪国A級グルメ”とは、「気候風土にあった昔からの食が失われつつある中、その食文化を守り、次代に残して行こう」という雑誌「自遊人」編集長の岩佐十良氏の呼びかけに賛同した雪国観光圏内の旅館・ホテル、飲食店、そしてお土産などの生産者が応えて始まったプロジェクト。

食を通して、雪国の暮らしに出会う旅をご案内します。

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米作りの農家が営む農家レストラン

農家レストランまつえんどん

ご主人の三輪さんは金沢で料理人として10年働いていた。しかしどうしても生産者になりたいという思いが強くなり、農業を営んでいる実家に就農し「ごはんを届ける農家」みわ農園を立ち上げる。その後、今の前身である「農家の弁当や まつえんどん」を開業。初めは自家製のお米から作ったおにぎりを販売していたが、そのうちお弁当やお総菜も売ったり、店内で食べらるような農家レストランに変化してきた。そして、2017年には昼はレストラン、夜はバルとしてりリニューアルしてオープンした。

三輪さんに南魚沼産コシヒカリがおいしい理由を聞いてみた。「魚沼はミネラルを含んだ雪解け水が田んぼに流れ込みます。また、秋まで水が豊富だから、秋の温度差により米に旨味が乗っかるんです」。またこの辺は昔はその名の通り沼地だったらしく、土壌も豊かであるという。

三輪さんは食べた時おいしいと感じる米づくりを目指している。だから米作りにも人一倍気を使う。他の人が田植をしたらひと段落、と休むところを、病気にならないためにアミノ酸が豊富な玄米黒酢などを散布したり、肥料も、魚粕、米ぬかをなど、なるべく自然のものを使って、安心安全のお米づくりを心がけている。ひと時も気を抜かないのだ。また、みわ農園では現在、新潟のコシヒカリの主流であるBLコシヒカリという、病気になりにくく、倒れにくいように品種改良されたお米は使っていない。甘みがあり、とても美味しいと評判の昔ながらの品種のコシヒカリを丁寧に育てている。管理は手間がかかるが、近所の飲食店さんも従来のコシヒカリがいいと指定をするそうだ。

お昼は1,500円で10種類の惣菜が食べ放題のバイキングが好評だ。ごはんは白米と玄米が選択できるが、大抵のお客様は玄米を選ぶという。そんなお客様を見て、三輪さんは玄米ごはんに合う惣菜を出すように心掛けている。「玄米に合うおかずを考えたら、みそやとうふなど発酵食品や昔からの郷土料理に行きつきました。やはり、昔の人はすごいですね。」

ベーグルの開発や“農家バル”としてリニューアルするなど常に進化しているまつえんどんさん。「おいしいごはんを届ける」という想いのもと、米を作ることも、料理をつくることも探求の道はまだまだ続きそうだ。

農家レストランまつえんどん

農家レストランまつえんどん

農家レストランまつえんどん

農家レストランまつえんどん

農家レストランまつえんどん

農家レストランまつえんどん

農家レストランまつえんどん

農家レストランまつえんどん

農家レストランまつえんどん

農家レストランまつえんどん

農家レストランまつえんどん

農家レストランまつえんどん

 

農家レストランまつえんどん

住所 新潟県南魚沼市美佐島972
TEL 025-775-7401
URL http://miwanouen.net/index.html
営業時間 11:00~14:00/17:00~22:00
休日 日曜日(ただし翌月曜日が祝日の場合は日曜営業、月曜日休業)

 


真白き世界に隠された知恵と出会う”雪旅”

雪国ガストロノミーツーリズム

いろいろな場所を食べ歩くのもいいけれど、ときには目の前の一皿に向き合うのもいい。旅先でおいしいものに出会ったら、食材やそれを育てた人に思いを馳せてみる。風土や文化とつながる食のストーリーが、旅をもっと豊かにすることでしょう。