【雪国A級グルメを訪ねて】民宿を超えたA級グルメ民宿

作成: 日時: 2017年7月13日
食べたい

“雪国A級グルメ”とは、「気候風土にあった昔からの食が失われつつある中、その食文化を守り、次代に残して行こう」という雑誌「自遊人」編集長の岩佐十良氏の呼びかけに賛同した雪国観光圏内の旅館・ホテル、飲食店、そしてお土産などの生産者が応えて始まったプロジェクト。

食を通して、雪国の暮らしに出会う旅をご案内します。

・民宿を超えたA級グルメ民宿 この記事
・150年前の庄屋屋敷で食べる魚沼の旬 こちらへ
・米作りの農家が営む農家レストラン こちらへ
・里山の自然とアートとグルメ こちらへ

 

民宿を超えたA級グルメ民宿

和風いん越路

和風いん越路さんはスキー客がメインの民宿だ。しかしスキー民宿と侮るなかれ、料理はA級なのだ。

野菜を作るのはもっぱら母親の淳子さんの仕事。宿の近くの畑で作っている。その数40種類以上。さらに自生する作物や山菜なども料理に使うから本当にたくさんの種類を作物を作って、それを料理に使っている。「種類がたくさんあるのは栽培に手間がかかるけど、宿のお客さんに一年中出したいからね。それに長い期間料理に使うために、植える時期を少しずつずらしたり、種の状態と苗の状態で植えたりするのよ」。と淳子さんは笑う。春は山菜、夏は夏野菜、秋~冬は秋野菜、と一年中困らない。冬も野沢菜などの漬物はもちろん、人参をわざと収穫しないで雪に埋もれさせ糖度が増した〝雪下人参〟にしたり、白菜、ねぎ、大根などはそれぞれ異なる温度帯の場所に保管し春まで蓄える。「雪のおかげで保存が楽ね」。雪国に住む人の知恵の賜物だろう。

料理は息子の幹雄さんの担当だ。畑で採れる野菜はだいたい頭に入っているから、その日の朝に淳子さんに伝えて採ってきてもらうという。その日に調理する食材をその日の朝に採るのだから料理がおいしくないわけがない。採れたて野菜と自家製コシヒカリ中心のメニューも完成度が高い。この価格でこの料理が食すことができるのは驚きである。まさに〝民宿〟の域を超えている。また、A級グルメに加盟してから食に対する意識が変わったと幹雄さんは言う。「調味料をすべて無添加のものに変えました。また、私たちのような民宿にもA級グルメというスポットをあてていただいて、認められたという自信がつき、さらに頑張ろうと思いました」。今ではスキー客がその料理を食べにきたり、山菜を楽しむために、グリーンシーズンにも頻繁に足を運ぶそうである。

和風いん越路

和風いん越路

和風いん越路

和風いん越路

和風いん越路

和風いん越路

和風いん越路

和風いん越路

和風いん越路

和風いん越路

和風いん越路

和風いん越路

和風いん越路

和風いん越路

 

和風いん越路
和風いん越路
住所 新潟県南魚沼市姥島新田840-1
TEL 025-783-2644
URL http://www.koshiji-inn.jp
休日 なし
宿泊客のみ食事を提供(1泊2日お1人様 8,640円)

 


真白き世界に隠された知恵と出会う”雪旅”

雪国ガストロノミーツーリズム

いろいろな場所を食べ歩くのもいいけれど、ときには目の前の一皿に向き合うのもいい。旅先でおいしいものに出会ったら、食材やそれを育てた人に思いを馳せてみる。風土や文化とつながる食のストーリーが、旅をもっと豊かにすることでしょう。