山菜博士に聞いてみた、雪国の山菜がおいしい理由。

作成: 日時: 2014年4月5日
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長い長い冬を越えて、このときを待ってましたとばかりに一斉に芽吹くいのち。その予感だけで、こころもからだもそわそわワクワク。そんな季節がやってきました。そう、山菜の季節です。

ふきのとうにこごみ、たらの芽、木の芽、わらびにぜんまい。とびっきりおいしい雪国の春です。この時期になると雪国の人は山菜はホントにおいしいなあ、などと舌鼓を打ちまくるわけですが、はて、雪国の山菜がおいしいのはなぜだろう?

どうせなら山菜にいちばん詳しい山菜博士に聞いてみよう!ということで、新潟県森林研究所で長年山菜の栽培を研究している松本則行さんに聞いてみた、山菜のこと、雪国との関係。

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― そもそも山菜って何ですか?

 

山菜の定義には諸説あって、野菜との区別も曖昧です。十日町地域でいうと松之山、松代あたりにいくと山菜のことを野菜とよんでいるところもありますしね。私の考えでは、日本に自生する食用に適した植物は根菜も含めて山菜と呼ぶのがいいと思っています。

山菜はもともとは雪国の保存食でした。中でもぜんまいは貴重品で、昔はかなり危険な斜面に採りにいって、干しあげるまでも手間がかかったため、山菜の中では数少ない換金作物でもありました。

 

― 木の芽は三つ葉と五つ葉があるってホントですか?

 

本当です。当地で採れるのは三つ葉アケビです。三つ葉アケビの芽を食べる習慣があるのは、主に新潟県、中でも雪の多い地域だと言われています。

 

― 山菜はからだにいいってホントですか?

 

昔から「春の苦みを盛れ」といわれるように、山菜は冬の寒さで眠っているからだを目覚めさせるのに有効だと昔からいわれていますが、残念ながら明確な根拠はありません。

ただし、山菜にはポリフェノールが多く含まれ、活性酸素を除去するのには効果があります。身体が錆び付くのを防ぐという、いわゆる“アンチエイジング”です。

他には、ウワバミ草やモミジガサなどは、抗変異原性、つまりガンになるのを防ぐチカラが強いことが確認されています。

 

― 雪国の山菜はなぜおいしいんでしょう?

 

実際、雪国の山菜は他と比べてアクが少なくておいしいですね。雪が多いからアクが少ないと昔から言われていたんですが、でもこれも実は科学的な根拠はないのです。

アクの濃い薄いは何で決まるかというと、病気に強いとか、虫に強くなるためにそういうものを身につけているという可能性があるんですね。そうするとアクの濃い山菜というのは、虫とか病気とかいっぱいいる環境で生き延びてきたものだけが残った結果ともいえます。それに比べてアクの薄いものしかないようなところは、気候のせいであんまり虫がいない環境で育ったためにあんまりアクがなくても生きていられたんだろう。そんな予測はできますが、これもあくまでも仮説でしかありません。

もうひとついうと、雪のない地域では気温が上がれば一斉に芽が出てきてしまうので旬の期間が短いですが、それにくらべると雪が多い地域は、雪解けが徐々に進みます。沢すじでは雪が残りますし、南斜面は早く雪消えします。そういう風に雪を追っかけながら山菜採りをするということで、雪のない地域に比べれば非常に長期間山菜採りができると。

いい時期の山菜を食べたらどこのものもおいしいのですが、雪国はいい時期が長いから、おいしく食べる機会が多い、ともいえますね。

 

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他の地域と比べて雪国の山菜がおいしい、アクが少なくて食べやすいというのは確かなようですが、残念ながらその根拠は明確にはいえないようです。とはいえ、病気が少ない生育環境や旬が長いことなど、どうやら雪がたくさん降ることが山菜のおいしさの秘密ではありそうです。松本さんがこのインタビューの最後に言ってましたが、おいしければそれでいいじゃない、とまあ、そういうことかもしれませんね。というわけで、雪国の春はこれからです。ぜひみなさん雪国のおいしい山菜を味わってみてください。

食べるだけじゃなくて、山菜採りに山に入るもの楽しいですよ。山菜を採りに人様の山に勝手に入るのはマナー違反ですが、この時期ちゃんと山菜採りを楽しめるツアーもありますので、春に雪国を訪れる方はチェックしてみてください。自分で採った山菜はまた格別においしい!です。

 

採れたて山菜と棚田コシヒカリ、山里の恵みを食す
雪融け山菜ツアーと山菜クッキングパーティー[新潟県十日町市松之山]
●日程:2014年5月17日

 

越後まつだい里山食堂のランチ付き
山菜を探して「アートの里」を散策[新潟県十日町市]
●日程:4月19日(土)〜6月15日(日)の土日祝日

 

アートの里で春のごちそうを召し上がれ。
里山セット山菜特別プラン[新潟県十日町市]
●日程:2014年4月21日~6月13日

 

この時季だけ!山菜づくしの一日を。
食べる山菜図鑑「山菜を楽しむ会」[新潟県十日町市]
●日程:2014年5月10日~5月11日

 

新緑が芽吹き始める雪解けの魚沼を探訪
雪国魚沼の山菜収穫ツアー[新潟県湯沢町]
●日程:2014年5月6日~6月7日