文豪ゆかりの場所を訪ねて~法師温泉 長寿館編~

作成: 日時: 2014年9月7日
行きたい 観たい

弘法大師巡錫の折の発見と伝えられることから、法師乃湯と呼ばれている温泉がある法師温泉。その法師温泉にひっそり佇む長寿館。明治8年に建造された「本館」、明治28年に建造された「法師乃湯」、そして「別館」とも国登録有形文化財に指定されており、訪れる旅人をタイムスリップしたような気持にされてくれる。明治に建てられたそれらの建物は昭和初期でも十分古く、その趣に魅かれて多くの文人が訪れた。

長寿館1

趣ある玄関

趣ある玄関

ここを訪れた文人・歌人は与謝野晶子、直木三十五、川端康成、内村直也、中西悟堂 そして若山牧水など。昭和6年9月の上越線の開通により更に増えたそうだ。

長寿館の玄関前で籠に乗る与謝野晶子

長寿館の玄関前で籠に乗る与謝野晶子

 本館20番与謝野晶子逗留の間 本館20番与謝野晶子逗留の間


本館20番与謝野晶子逗留の間

この2階の角部屋が本館20番の部屋。屋根は当時のままの杉皮葺き。

この2階の角部屋が本館20番の部屋。屋根は当時のままの杉皮葺き。

また、館内のいたるところには文人たちが残した書が展示されている。NHKの朝のドラマ「花子とアン」の葉山連子として有名で、大正三美人の一人とうたわれた柳原白蓮の書も残されている。

与謝野晶子の書

鹿鳴館風のアーチ型をした「法師乃湯」の窓の外にも「妻の背を洗す夫あり 法師の湯」という内村直也の碑も。法師の湯は今は混浴だが真ん中に仕切りがあり男女別々だった頃もあったそうだ。現在は混浴はちょっと、という女性のために夜の一部の時間は女性専用になる。

法師の湯2

法師川のせせらぎは今も昔も変わらない

法師川のせせらぎは今も昔も変わらない

 

法師温泉 長寿館
群馬県利根郡みなかみ町永井650
TEL:0278-66-0005
http://www.houshi-onsen.jp/