雪国へいこう【02織物編|酒井武さん】

作成: 日時: 2018年12月6日
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スキーやスノボで「雪国」に来る人の多くは、スキー場や駅での記憶しかないのではないだろうか?なんと、もったいない!スキー板を外し、ちょっと町に出るだけで違う世界が広がる。雪国の風土、暮らし、そして文化。雪のない都会では想像もつかない様な異文化の世界が広がる。そんな体験がしたくて、雪国に暮らす人たちを訪ねました。

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酒井武さん

南魚沼市塩沢は古くから織物の産地として有名だ。「越後上布」はユネスコの無形文化遺産登録を受け、「本塩沢」と「塩沢紬」も国の伝統的工芸品指定を受けている。しかし、最盛期には塩沢に45軒ほどあった織物工場も、現在は9軒ほどに減ってしまった。

酒井織物はその中でも精練から織り上げまでの30工程以上のほとんどを自社工場で行っている稀有な存在だ。しかも、手織りはもちろんのこと、大半の工程を手仕事で行っている。「現代は、モノがあふれていて、使い捨て、安売りの時代。当社はその逆を行って、手間暇掛けています」と酒井さんは笑う。今では糸を洗う精練作業を機械でやるところが多いが酒井織物さんは昔ながらの手作業にこだわっている。「釜に入れ3時間つきっきりで湯で、その後地下100Mからくみ上げた雪解け水がしみこんだ地下水で水洗いをする。すると糸がキラキラ光るんだ。水道水との違いが出るんだ。手作業で行うことで、糸が自由に泳ぎ、不純物が自然にとれ、柔軟で深みのある糸ができます」

雪国に織物が発達したのは、冬期間農作業ができないため。精練に使う木の棒も雪の重みで曲がった木を山からとってきたもの。織物と雪は関係が深そうだ。

 

酒井織物

新潟県南魚沼市塩沢41-2
TEL.025-782-0078

 

 

Tour plan

雪国文化の恵み 酒井織物と今成漬物店を訪ねる旅

雪国文化の恵みである織物や食文化そして保存技術に触れる旅です。酒井織物では手織りはもちろんのこと、自社工場を見学。霊峰八海山の麓にある魚沼の里では、昼食と雪室の見学、最後は今成漬物店を巡ります。

●日程/2019年1月15日〜2019年3月31日
●料金/15,800円
●予約先/雪国観光舎 越後湯沢温泉
●電話/025-785-5353